目指せ円満相続!遺言で代償金分割を進めるメリットとは?

遺産相続は通常、遺言により分割が進みます。

ところが人間の財産は、現金や預貯金のようにキレイに割り切れるものばかりではありません。ご自宅にアパートやマンションなど、分割が難しい財産も存在します。

こうした財産を分ける時に、遺言でどのような対処をするべきか。解決方法の1つが、今回ご紹介する「代償金」の活用です。

不動産の遺言は難しい

遺言を記す際に多くの方は、不動産の分割方法で悩みます。

特に財産の大部分が不動産といったケースでは、「長男は不動産、次男は現金」といった分け方では公平さを保つことはできません。

弟の遺留分を侵害するほど比率の場合、ご自身の死後に訴訟に発展する可能性もあるでしょう。

安易な分筆も考えもの

不動産を分割したり、土地と上物を別の名義にするのも賢いやり方ではありません。

例えば「土地は長男・住宅は次男」と分けた場合、長男は土地を自由に使えず、次男にも相応の負担が生じます。

また土地を区切って(分筆)、「右半分は長男・左半分は次男」と分けた結果、面積が狭くなり何も建てられなくなったらどうでしょう。

運用幅が狭まりその土地に対する評価額は下落。結果的に兄弟の双方が経済的な損失を被ります。

代償金による解決方法

代償金による解決策は、まさにこうしたお悩みに対応する手段です。

代償金とは、「不均衡な相続をした際に、多く受け取った側が少ない方に支払うお金」を意味しています。

つまり分割が難しい不動産を無理に分割せず、お金を支払ってバランスを取るという方法。「不動産を相続した長男が、次男に対して代償金を支払う」という形です。

問題は「代償金の金額」ですが、これは遺言で記すことができます。

生前のうちに遺言に不動産の評価方法や相続分を記しておいて、「死後はこのように分けて下さい」と書いておくとスムーズな解決が得られるはずです。

「代償金」で贈与税対策も

代償金はそのまま支払ってしまうと、贈与税と見なされます。

政府から見ると代償金は理由のない金銭の移動に見えるので、これは仕方のない話です。

ただし相続人らは、遺産分割協議書で支払うお金が代償金であることを記すことで、そのお金が贈与でなく代償金であることを証明できます。

この場合は贈与税が課税されません。結果としてより小さな負担で、財産の分割を終えることが可能です。

相続の基本は「円満」にあります。

遺産相続を絆として、いつまでも仲の良い家族でいて欲しいものですよね。

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