一番の難関!相続における不動産の評価を知り、相続税を減らそう!
相続で一番重要となるのは、相続不動産の評価を低くして、相続税を減らすことです。そのためには、不動産の欠点となる部分を見つけていく必要があります。どのような知識があれば欠点を見つけることができるのか、考えていきましょう。
1. 相続財産の価額は時価
相続財産の価額は原則として相続開始時の「時価」で評価します。この時価は、当不動産が不特定多数の当事者間で取引される場合に通常成立すると考えられる価格のことをいいます。(特別受益や寄与分が問題になるケースは、相続開始時点で判断します)
土地の価格は基本的には路線価×宅地の面積で算出されます。ただ土地の形はさまざまあり、必ずしも計算で算出される価格で取引されることはありません。
2. 評価を減らす現況を調査
土地の評価をする現地調査で、現況を把握しておく必要があります。
例えば、下記の点を調査し、マイナス要因と見なすことができます。
・現況地目及び利用状況~貸し地や貸し家の敷地などになっている場合
・現況地積~縄縮みしている場合
・間口距離及び奥行距離~間口が狭小、または奥行が長大である場合
・道路幅員~セットバックが必要である場合
・がけの有無、その地積、及び斜面の方位~がけ地である場合
・整地、土盛り、土止めなどの造成の必要性~造成が必要である場合
・土壌汚染の可能性~土壌汚染が判明した場合
・高圧線の有無~高圧線下である場合
・近隣の開発状況~マンション適地に該当しない広大地である場合
・その他の個別事情~騒音、日照条件、近隣に墓地やごみ焼却場等がある場合
その土地が「路線価×地積」により算定した価額で売却可能かどうかという視点が最初に重要となります。そこから評価を減らす現況を加えていき、実際に取引される不動産価格を導き出していくのです。
3. 評価減に必要な資料
現況に際して用意しておくべき資料は下記になります。
法務局で入手~登記事項証明書、公図
ブルーマップ、住宅地図
市役所等の固定資産税課で入手~固定資産税評価証明書、名寄帳…所有不動産の全てを確認できます。
税務署で入手~路線価図
4積極的に不動産の評価を減らす方法
不動産の評価を積極的に減らす方法として、土地や物件を貸したり、初期投資はかかりますが、土地に収益不動産を立てることも、結果的には相続税の節約に繋がるケースもあります。工夫次第で、相続税をかなり押さえられるのも、不動産の魅力であるといえるでしょう。
まとめ
不動産評価は、相続税を押さえるためにもなんとか評価減とすることを考えなければなりません。そのための資料をそろえて不動産の現況を知り、必要であれば積極的に不動産評価を減らす方法を考えていきましょう。