相続財産の評価とは?時期や評価方法を解説!

皆さんは遺産相続時に問題となる「相続資産の評価」についてどの程度ご存知でしょうか。

「相続資産の評価ってどうやるの?」
「どんな時に評価すべき?」
「そもそも遺産評価ってなんなの?」

色々な疑問が生じるかと思います。今回はこれらを中心にその概要を解説。遺産評価の実態をお伝えします。

相続財産の評価とは?

相続財産はそれぞれの性質に従って、具体的な価格を評価しなくてはなりません。被相続人の資産が全て現金なら問題は生じませんが、現実の資産はそのように一様ではありません。

不動産や有価証券、ゴルフ会員権・貴金属や芸術品など様々な形態で存在します。相続財産の評価とは、これらを「お金に例えるといくらの価値なのか?」を定める行為です。

相続人にはそれぞれ相続分が定められていますから、まずはいくらなのか確定させなければ、平等な分割が出来ないというワケです。

相続財産の評価はいつやるべき?

相続財産の評価タイミングは、以下の3パータンが中心です。順番にその理由を解説しますので、確認してみましょう。

〇 遺産分割協議時
〇 相続税の計算時
〇 特別受益や寄与分による修正

相続分は遺産分割協議時に計算する

遺産分割協議とは相続人同士が、「被相続人の資産をどう振り分けよう」と話し合う行為です。おおざっぱですが、例えば「兄が住宅と生命保険金を、残りの現金を弟が受け取る」といった具合の内容です。

ところが、現金は「1000万円は1000万円の価値」とハッキリしていますが、不動産である土地や建物の場合、この原則は通用しません。

土地は周辺設備などの要因により変動し、建物は年々価値が減少する性質を持っているからです。

遺産分割協議では、こうしたトラブルを避けるために「協議時の評価額」を基準にすると定めています。分割協議の場合は、これが最も合理的と考えられるからです。

相続税は相続開始時に計算する

これに対して、相続税は基本的に「相続開始時の評価額」で課税基準を定めます。つまり相続が行われた時点での時価で判断を行い、課税額が決定するというワケですね。

相続税も、評価タイミングが決まっていなくては大変なことになります。

例えば、「不動産の価値が低い時に分割協議を進めて脱税しよう!」と考える人が出てきたらどうでしょう。自分たちの都合で評価タイミングが変動しては、国の制度として成り立ちません。

その他の修正事項

相続財産の評価は、特別受益や寄与分による修正が発生した時も行います。

ただし、このあたりはかなり高度な領域になるため、専門家への相談をオススメします。

円満な相続を実現するためにも、注意したい部分です。

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