成年被後見人は相続放棄をできる?通常との違いは?

   

成年被後見人は総じて高齢者であるケースが多く、また自身の判断能力の限界もあり、「相続放棄して次の世代に活かしたい」と希望される方が少なくありません。

ところが、成年被後見人は日常生活上の買い物以外、単独で法律行為を成すことが難しいのが実情です。こうした状況下で相続放棄を行うことができるのでしょうか?

今回は、成年被後見人と相続放棄の関係を解説しようと思います。

成年後見制度の対象者が相続放棄する場合

成年後見制度の対象者は、大きくわけて「被後見人、被保佐人、被補助人」の3種に分類されます。

相続放棄にあたってはこの補助段階に応じて手続きが異なるので、順番に解説を進めます。

被後見人の場合

被後見人の場合、通常は後見人が代わりに相続放棄の判断を行います。

ただし、相続放棄に必要な熟慮機関の扱いが通常と異なり、「本人が知った時から3か月」ではなく、「被後見人が知った時から3か月」となります。

これは成年後見人が自身で判断を行うことが難しいという性質上、やむを得ない特例措置という側面の強い取り決めです。

(被保佐人及び補助人に対しては適用されない制度)

被保佐人の場合

被保佐人の場合は、被保佐人自身が単独で相続放棄を行うことが可能です。

ただし被保佐人が相続放棄を行う場合、サポート役である保佐人の同意が得られなければ有効な者とはみなされません。

被後見人と比べて被保佐人は判断能力が残っているため、このような判断となったと考えられます。

なお、保佐人に代理権が付与されている場合は、保佐人が代理して決定することができます。

被補助人の場合

被補助人の場合は、単独で相続放棄を行うことが認められています。

ただし、被補助人に付された代理権や同意見の在り方によっては、そちらに準ずる形となります。

利益相反行為について

後見人が相続放棄を行う場合、「利益相反行為に該当しないか?」について注意しなくてはなりません。

後見人と被後見人がともに相続人となる場合で、「被後見人の相続分を放棄させ、後見人である自分の財産を増やそうとする行為」が該当します。

後見人としての相続放棄が、被後見人に対する利益相反行為に当たる場合は、

1、利益相反しない後見監督人に相続放棄の判断を委ねる。
2、該当する後見監督人がいない場合、裁判所の立てた特別代理人に相続放棄の是非の判断を委ねる。

上記の流れで手続きを行う形になります。

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