成年後見人で家族崩壊!?トラブルが起きる3つの理由

介護保険の導入と共にスタートを切った成年後見人制度。

当初は高齢者など判断能力の衰えた方に対する保護機能として、大きな期待が寄せられました。

ところが昨今、成年後見人は家族間のトラブルを招く一大要因として考える見方も少なくありません。

今回は、成年後見人制度が及ぼす様々なトラブルリスクについて解説を進めようと思います。

トラブル1:成年後見人の使い込み

成年後見人は被後見人のために、財産を管理する役割を持ちます。

ただし、本当に適正に管理するかはその人次第。中には被後見人ではなく自身のために財産を使い込み、訴訟になるケースも少なくありません。

そのため、家族間でも誰が成年後見人になるかで大騒ぎ。トラブル発展の原因として考えられています。

トラブル2:反対意見が出ると就任できない

成年後見人は基本的に誰でも就任することが可能です。

ただし、家庭裁判所は申立てのあった人物の法定相続人など利害関係者に、意見の聴取を行います。

この時点で誰か一人でも反対すると、家庭裁判所はトラブルを避けるために全く意図しない弁護士などの専門家に依頼してしまいます。

トラブル3;「本人のため」にしか使えない

成年後見人は、「被後見人のため」にある制度です。

更にこの制度は非常に融通が利かず、「被後見人の家族のため」などに使うことを認めません。そのため、経済的に成年被後見人に依存している状態にある人が、経済的な困窮に見舞われることも。

「こんなはずじゃなかった!」と取消しを求める声も少なくありません。

トラブル4:費用が発生する

成年後見人は無償で引き受けることも可能ですが、大抵の場合は有料です。

特に相続トラブルにより第三者が選任された場合など、例外なく費用が発生することになるでしょう。

そしてこの報酬は、「被後見人の財産の大きさ」により変動します。

そのため、巨額の財産をお持ちの場合は、「ほとんど何もしていないのに、専門家が多額の報酬を受け取って行く」と周囲が憤りを感じることも。

財産は被後見人のものとはいえ、将来訪れるであろう相続に期待を寄せている場合、費用の問題は大きな心配事の1つです。

慎重な判断が求められる

このように、成年後見人制度は本人に対して強力な保護が為される反面、本人以外には厳格なほど厳しい制度です。

状況によっては有効ですが、慎重な判断が求められることは疑いようもありません。

ご利用を検討の際は、信頼できる専門家や専門機関へのご相談をオススメします。

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