相続が発生したときは、どんなことをすればいいのか?
相続というのは、何度も経験する人はあまりいないので、いざ起こった時にはどうしていいのかわからない、ということも多いでしょう。
そこで、相続が発生した際にやるべきことを、順番に開設していこうと思います。
相続は、どのような手順で進めていけばいいのでしょうか?
相続の発生時にやるべきこと
相続が発生したときは、相続人が複数の場合は相続する財産を分け合うこととなります。
そのためには、まず相続人が全員集まるか、少なくとも話し合いができる状態になる必要があります。
そうしたら、遺言書があるか確認しましょう。
遺言書があれば、その内容に従って遺産を分けなくてはいけません。
ただし、遺言書があったからといって勝手に開けてしまうのは犯罪なので、検認手続きを終えてから開封しましょう。
遺言書を開封する場合、まずは家庭裁判所に未開封のまま提出して検認手続きを請求します。
ドラマなどでは、遺言書を勝手に開けて中を見るシーンがあったりもしますが、あれば違法なのです。
ただし、公正証書による遺言であれば、その限りではありません。
遺言書を勝手に開封した場合は罰金刑だけで済みますが、その内容を改ざんしたり、隠したりした場合は相続人としての権利を失うことになります。
必ず、ルール通りに開封しましょう。
遺言書の有無を確認したら、遺産となるものは何があるのか確認してみましょう。
遺言がある場合は、一緒に財産目録も添えられていることが多いのですが、そうでなければ財産として何があるのかを調べなくてはいけません。
この時に注意したいのが、ネット銀行です。
普通の銀行であれば、それぞれの通帳を見れば残高がわかります。
しかし、ネット銀行の場合は通帳がないことも多いので、残高が把握しにくいうえに、そもそも持っているかどうかを知らないこともあります。
相続の協議
ある程度の財産を把握したら、相続人同士で財産の相続について話し合います。
遺産分割協議といいますが、どの財産を誰が相続するか、また割合はどうするかを相続人が話し合って合意を得ることになります。
この時、預金や現金などは分けやすいので、あまり問題はないのですが、不動産があるとトラブルが起こりやすくなります。
例えば自宅の土地や建物については、売却してしまえば分けるのは簡単ですが、相続人の一人が居住したい場合が問題です。
自宅の他にはあまり財産が少ない場合、自宅に住みたいという人の取り分が大きくなりすぎるので、不平等になってしまうのです。
遺産の分割の割合は、法定相続分を基準とすることが多いのですが、それを大きく超える場合は差額を現金で他の相続人へと渡す必要があるかもしれません。
どんな形であっても、相続人全員の合意が得られた場合は遺産分割協議書に署名して、終わりとなります。
しかし、どうしても合意できない場合は、遺産分割調停を申し立てることになります。
調停で話がまとまらない場合は審判となり、法定相続分に従って分割するようにと裁判官が決定します。
納得がいかない場合は、弁護士に相談してみるのもいいでしょう。
相続の基本的な手順としては、このようになります。
後のトラブルを避けるためにも、やるべきことはしっかりと守りましょう。
まとめ
相続が発生した場合には、やるべきことが決まっています。
しかし、そのことを知らないで勝手な行動をすると、後ほどトラブルにつながる場合もあります。
必要なことをどの順番でやるべきか、きちんと把握して早々に手続きが終わるようにして、トラブルが起こらないようにしっかりと話し合いながら進めていきましょう。